ムートン(羊毛)の優れた特性3
昨日の続き。
ムートンの優れた特性の5番目は、汚れにくくとってもクリーン!
天然の羊毛繊維は、動物性のため湿気は吸収しますが、水分は弾く性質があります。そのため繊維の内部に水分が染み込まないので汚れも同様に弾いてくれます。
なぜならば、汚れは水分に付着するから汚れが沈着しちゃうんです。
ということは、水分が染み込まない、付着しない=汚れがつかない。ということです。
また羊毛は天然繊維なので、静電気を発しません。そのため、ホコリやチリも寄せ付けないのも大きな特性です。
6番目の特性は、難燃性で安全!
羊毛は、意外と燃えにくく、万が一燃えても火を遠ざけると自然に燃え止まり、また煙の発生も極少なく有毒ガスはほとんど出ませんので、寝具としては最適な安全寝具の一つです。
7番目の特性は、体圧分散性に優れている!
敷寝具としてとても重要なキーワードが、《体圧分散》です。
内容は、また明日お話しさせていただきます。
ムートン(羊毛)の優れた特性2
昨日の続き。
ムートンの優れた特性の3番目は、どんなに汗をかいても、汗冷えしない!
湿気を吸着することによって「吸着熱」と呼ばれている熱を発散するため、睡眠中の汗を爽やかに吸い取り、発熱して身体を冷やさないので、とっても健康的です。
4番目の特性は、豊かな弾力性!
皆さんもウールマークは見たことあると思いますが、まさにあのマークのように羊毛の繊維はウェ〜ブ(縮毛)して絡み合っています。
羊毛の繊維を引き延ばしてみると約30%も伸びます。しばらくして緩めても、ちゃんと元の状態に戻ります。
これこそが、羊毛の持つふっくらとした優しい風合いの弾力性を最大限に生み出します。
まだまだ明日に続きます。
ムートン(羊毛)の優れた特性1
たまたまだと思いますが、この1週間くらいの間に3人のお客様からほぼほぼ同じ質問をされました。
『ムートンって、何が良いんですか?』
どうやらTVでムートンの話題を観たようで、なんとなく興味を持たれたようです。
当然、ふとんの白根ではムートンも取り扱っておりますので、実物に触れながら、寝転がりながら、体験しながらお話をさせていただきました。
天然繊維の羊毛は、生きている繊維ならではのたくさんの特徴ある機能を兼ね備えていますので、またまた今回だけではお話しきれませんので、何回かに分けてお伝えさせていただきたいと思います。
まず1番の特徴は、天然のエアコン機能繊維!
要するに、冬は暖かく、夏は涼しい!っていうことです。
動物性の天然繊維である羊毛は、表面上は水を弾くのに内部には湿気をたっぷり吸い込むとっても不思議な性質を持っています。
実は人間も同じ動物性の天然繊維なので、私たち人間の髪の毛も羊毛も同じ組成で出来ているんです。
2番目の特徴は、ムレたり、ジメジメしない!
吸湿力は木綿の約2倍(ポリエステルの約40倍)の働きがあり、また、天然羊毛の内部には約60%もの空気層があり、さらには高密度に密生しているので、汗をかいても蒸れたり、じめじめしたりすることが少なく、梅雨の時期の蒸し暑さなどもなくサラッとした環境を常にしているんです。
明日に続きます。
寝具の役目5
昨日の続き。
今日は、《カバー類》についての役目を確認していきましょう!
各カバー類も毛布類と同様ですが、主な役目としては、お布団本体に汚れをつけないように防止することです。
こちらも素材は天然繊維のものをお勧めしますが、ここで重要なのが糸(繊維)の太さ(番手)です。
このことはお布団本体にも共通することで、糸の太さが太いものほど強そうで、細いものほど弱そうなイメージですが、実はカバー類を始め側地(布)と云うものは、基本的に(織り方は別として)縦糸と横糸の形成で仕上がっています。
その為、同じ10cm四方の中に、細い糸の方がたくさん入り、太い糸はあまりたくさん入りません。結果1本では弱い糸でもたくさん使って仕上がった1枚の布は、とても強度に優れ、且つしなやかで、目詰りも良く、汚れも通しにくく、汗の吸収も良くなります。
購入する時はもちろん多少高価になりますが、使用年数(消耗年数)や使い心地、お布団本体やカラダとの馴染みの良さなどを比較対象すると、逆に安価になると感じます。
そして次に、なかなか気づかないことですが、カバーの色には心理的に重要な役目があることをお伝えしたいと思います。
基本的には、使用する皆さんの好みの色で選ばれていることが多いことと思います。
そのこと自体はとても良いことで、好きな色に包まれて眠る幸せが一番重要だと思います。
しかし、色の持つパワーや意味などを知って、理解して使いこなしていくと日々の気分が良くなったり、体調が良くなったり、または幸運を感じてきたりもしてきます。
私自身、色に関しては専門家ではなく知識がまだ乏しいものですから、ぜひ専門家にお尋ねいただきたいのですが、昔から言われている基本的な寝具カバーに適した色は、白(ベージュ)系:今日1日の心身の汚れを吸い取る清潔な色、パステル調の暖色系:心身を心地よく温める色、パステル調のグリーン(パープル)系:心身を落ち着かせる色、パステル調の寒色系:興奮した状態を沈静化する色、などなどです。
そんなこと言っても、目をつぶって眠っているのに関係ないじゃん!と思われますが、実は睡眠に入る直前の景色はとても大切であり、もっと言うと実は人間の肌は、色を察知して自律神経に影響を与えている(左右している)ことも分かっております。
目の不自由な盲目の方に色布を肌にのせて何色か質問するとほぼ99%の確率で正解するそうです。
また、目の不自由でない方にも同じことをしても、(時間はかかりますが)ほぼ6割の方が正解したようです。
いずれにしても、黒色を始め濃い目の色や激しい色は寝具には適さないようですが、ご自分が心落ち着く色をやはり季節によって変えてみることが良いと思います。
寝具の役目4
昨日の続き。
今日は、《毛布》についての役目を確認していきましょう!
まずは毛布類の役目についてですが、掛布団の足りない部分を補う役目だと考えます。
1年365日、日本には四季があり、また最近では日替わりで暑かったり寒かったりと、さらにはその人(個人)の体質や日々の健康状態によっても変わります。その毎日違う状況を微妙に調整してくれるアイテムとして重要な役割をしています。
今では、各家庭にエアコンや空気清浄機などを完備しているご家庭も多くなっていますので、一年中同じ1枚のお布団で寝ています!という方が多いと思いますが、四季折々を楽しむためにもいろいろなアイテムを使いこなしてみるのも眠る楽しみを増やすことになります。
素材としては、やはり体温やお部屋の温度、湿度などを調整してくれる天然素材をお勧めします。
最近では、科学の進歩、技術の進歩で快適な化学繊維素材が多くなってきましたが、天然素材に敵わないことがことが多くあります(ここはすごいけど、このことはダメ=機能性の偏り)ので、できるだけ天然繊維がいいと思います。
毛布素材として、アクリル系やポリエステル系は本当に多く、今や毛布の主流になっていますが、ダメな理由としては、汗を吸わない、温度が上昇し過ぎてしまう、静電気が起きやすいなどなどです。
寝汗の処理が悪いとカラダを冷やしてしまったり、ムレ感を感じてしまったりと、質の良い眠りを妨げてしまいます。
まずは気候の良い春や秋から天然素材の毛布の良さを是非一度、味わってみてください。
明日は《カバー類》についてお話しします。